サイトトップ > 写真詩 目次 > 石渡氏の作品での写真詩 part 4

    掌のノート(写真詩)

    石渡氏の作品(写真)について

    石渡氏が撮影した作品(写真)が手に入ったのは、何かの景品のような形。
    石渡氏ご本人からお借りしたわけではなく、他の会社が中間に入っています。
    加工自由と規約にもあったので、文字入れをさせていただきました。

    <お願い>
    写真の再配布は許可されていません。
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    part 4 : タイトル一覧 (スクロールで連続して見ることができます)
    波打ち際 / 蒼い海 / 海へと / 遠い夢 / エアーリング / 人魚 / その景色の中で / 行き先 /  / 待つ / 届け / 夏が終わっても / 無限の想い /  /  / 3年前の夏 / 光る道 / 雨上がり / ダイブ / 合奏 / ひまわり / 君という人 / 想い / テリトリー / ねえ、君 /
        

    波打ち際

    涙があふれて
    浜に打ち寄せられていた

    君の声も濡れていた

    蒼い海

    つと 伝っては 落ちる
    その滴で 海は 蒼く染まる
    けれど
    また いつか
    晴れ渡る空を 映すんだ
    輝くんだ

    海へと

    いつかは 海へと還りたい  
    涙は消えるから  

    遠い夢

    穏やかで 静かな
    君の心は
    いつも
    遠い夢のようだった

    美しすぎて
    届かなかった

         

    エアーリング


    水面に向かって
    広がる輪

    それは僕のため息

    遠くにじんだ雲と
    蒼い空を見上げて

         

    人魚


    君は人魚  
    僕の中で 跳びはねて  
    姿を消した  

    今も 記憶は  

    鮮やかなまま  

         

    その景色の中で


    君は もういない
    本当は わかってるんだ

    だけど 振り返りながら歩く

    君が砂に足を取られて転ばぬよう
    手を差し伸べて

         

    行き先

    行き先に
    何か見えたとしたら
    それは
    未来ではなく

    美しい終末だろう

         

    どれほど時間が必要でも
    きっと解く

    血を流そうとも
    ずっと抱きしめる

         

    待つ


    明日かな
    それとも あさってかな

    幸せは
    潮風に揺られてやってくる

    色鮮やかな
    気球に乗ってやってくる

         

    届け

    声 振り絞って 叫んだら
    海に溶けてくんだろう
    空に満ちてくんだろう

    今は無我夢中で
    自分を探すんだろう

         

    夏が終わっても

    その  
    小さな 思い出たちは  
    大切な  
    君とのつながり

    季節が変わっても  

    ずっと 握り締めて  

         

    無限の想い


    静かなエメラルドの波は
    砂浜を慕って
    何度も何度もやってくる

    彼の優しさは
    無限の想い

         

    強い波を待ちながら
    激しい波を待ちながら

    人は
    「生き物」になる

         




    美しき藍
    胸に染む藍
    滲んだ思考の真ん中を裂くかのように

    美しき海
    堕ちて行くのだ

         

    3年前の夏

    ああ、そこにあったのか
    孤独という部屋から 逃げ出す鍵は

    あいつと一緒に 叫んだ海
    その美しさにも気付かぬほど
    僕らは夢中になって笑えることを探した

         

    光る道

    迷ってばかりだ

    独りじゃないと
    いつも教えてくれているのに

         

    雨上がり


    雨は 明け方過ぎに収まった  

    走りながら僕は  
    まだ低い空を見ていた  
     

         

    ダイブ


    何も無い空
    だからこそ
    跳んでみたい

         

    合奏

    風が遠くフルートを吹いた
    花の芳香は繊細なピアノ
    はしゃぐ子供の声はトライアングル
    虫たちの軽やかなバイオリンが急かす

    さあタクトを持って

         

    ひまわり



    その花の種を 小さな手で数えた頃から 季節はとどまらず 幾重にも咲き乱れて

    想像するだけ 無駄だった 流れゆく先の未来

    今を勝ち得たんだと そう 考えることにした

         

    君という人


    色鮮やかに
    芳しい

    もう今では
    思い出せないけれど

         

    想い

    胸の奥で
    そっとつかまえた

         

    テリトリー

    固く強く
    鎧のように
    この心を守っていた

    見えない
    聞こえない

    誰も ここへは
    いれたりするもんか

         

    ねえ、君


    半分きりの空を見上げて 
    誰に心を預けてるんだろう 
     

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    『掌のノート』のTOP写真は石渡洋人氏の作品です。

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